展示会やイベント、社内イベントの配信で「LEDディスプレイ(LEDビジョン)がちらついて見える」「スマホで撮ると横線が走る」――この現象、現場ではかなり多いです。
しかも厄介なのが、肉眼では綺麗に見えるのに、カメラだけがダメなパターン。
① LED側のリフレッシュレート(できれば高め)
② カメラ側のシャッタースピード/フリッカー設定(50Hz/60Hz)
③ 映像処理(プロセッサ/送受信)の設定と同期
※「ケーブル交換」より先に、まずここを疑うと解決が速いです。
この記事では、初心者でも現場で再現できるように、原因を分解してチェック順で解説します。
その場で判断が難しい場合は、写真(動画)と条件を送ってください:
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目次
- LEDがちらつく“仕組み”(肉眼OKでもカメラNGの理由)
- 原因TOP7:配信・撮影で起きるちらつきの正体
- 対策の順番:まず触るのはLED?カメラ?
- カメラ別:スマホ/ミラーレス/業務カメラの設定目安
- 現場で詰まらない:事前テストと発注時チェックリスト
- よくある質問
- 関連記事・内部リンク
LEDがちらつく“仕組み”(肉眼OKでもカメラNGの理由)
LEDディスプレイは「常に点灯」ではなく、内部的には高速で点滅(点灯・消灯)しながら明るさや色を表現しています。
人間の目はある程度平均化して見えるため気づきにくいのですが、カメラはシャッターで“ある瞬間”を切り取るので、タイミングがズレると縞(しま)やちらつきが見えることがあります。
よく起きる2パターン
- 横線が流れる/縞が出る:シャッターとLEDの点灯周期が合ってない
- 明るさが周期的に揺れる:調光(PWM)や設定が撮影条件に合ってない
原因TOP7:配信・撮影で起きるちらつきの正体
① LEDのリフレッシュレートが低い(または設定が低い)
リフレッシュレート(Hz)が低いと、カメラが点滅を拾いやすくなります。撮影・配信がある現場は高リフレッシュが有利です。
② カメラのシャッタースピードが合っていない
特に多いのが、オート撮影でシャッターがフラついてしまうケース。LEDと同期が外れると縞が出ます。
③ フリッカー設定(50Hz/60Hz)が地域・会場と合っていない
日本国内でも地域や環境で影響が出ることがあります。カメラやスイッチャー側にフリッカー低減があるなら確認します。
④ 明るさ(輝度)を下げすぎている
LEDは輝度を下げると、制御方式によっては点滅が目立つ場合があります。「暗くしたら急に縞が出た」は典型例です。
⑤ 映像処理(プロセッサ/送受信)の設定・同期ズレ
解像度、フレームレート、同期、出力設定が噛み合っていないと、ちらつきや不安定さが出ることがあります。
⑥ 入力側(PC/再生機)のフレームレート問題
素材が可変フレーム、再生が不安定、出力が59.94/60の揺れなどで、カメラ側と噛み合わないケースがあります。
⑦ スマホのローリングシャッター(特に縞が出やすい)
スマホは構造上、LEDの点滅を拾いやすいです。撮影担当がスマホ中心の場合、現場は特に対策が必要です。
対策の順番:まず触るのはLED?カメラ?
現場で速いのは、まず「カメラ側」→「LED側」の順です。理由は、LED側の設定は管理者しか触れないケースが多いから。
STEP1:カメラ側(すぐできる)
- オートを避け、シャッタースピード固定にする
- フリッカー低減(50/60Hz)があれば切替
- 露出はISO/絞りで調整し、シャッターを動かさない
STEP2:LED側(権限がある場合)
- リフレッシュ設定(可能なら高め)
- 輝度の落とし方(急に下げない/方式によっては別調整)
- 出力フレーム・同期設定の確認
STEP3:映像システム全体(配信/スイッチャー含む)
- 入力素材のFPSと、スイッチャー/PC出力のFPSを揃える
- 解像度・スケーリングを整理して、無理な変換を減らす
- 必要なら「撮影用のテストパターン」を準備する
ちらつきが出たら「ケーブル交換」を始める前に、シャッター固定とフリッカー設定を先に確認。これで解決することがかなり多いです。
カメラ別:スマホ/ミラーレス/業務カメラの設定目安
スマホ(最優先:アプリ・設定でシャッター固定)
- 可能ならマニュアル撮影アプリ等でシャッターを固定
- 難しければ、撮影角度や距離で縞が減る場合もある(根治ではない)
ミラーレス(動画)
- シャッター固定(例:1/50、1/60 など)
- フレームレートとシャッターを合わせてブレない構成にする
業務カメラ/PTZ
- フリッカー低減の項目(50/60Hz)
- シャッターとゲイン(オート任せにしない)
※最適値は会場条件とLEDの設定で変わります。現場では「縞が消えるポイント」を見つけて固定するのが最速です。
現場で詰まらない:事前テストと発注時チェックリスト
事前テスト(これだけで事故が激減)
- 本番で使うカメラ(または同等機)で、実際にLEDを撮る
- 輝度を変えた時に縞が出ないか確認
- 素材(黒ベタ/細かい文字/グラデ)でテストする
発注・手配時のチェック
- 撮影・配信がある現場か?(あるなら最初に共有)
- スマホ撮影が多いか?(来場者/社内SNS等)
- LEDのリフレッシュ・撮影対策が必要か?
よくある質問
Q. 肉眼で綺麗なら問題ない?
A. 配信や撮影が入るなら要注意です。カメラだけが拾うちらつきは普通にあります。
Q. ちらついたらLEDが悪い?
A. LED側だけが原因とは限りません。まずはカメラのシャッター固定とフリッカー設定を疑うのが早いです。
Q. 事前に何を伝えればいい?
A. 「撮影/配信の有無」「使用カメラ」「会場の明るさ」「素材(文字多め/暗部多め)」の4点があると、対策が一気に具体化します。
関連記事・内部リンク
まとめ:ちらつきは「LED×カメラ×設定」の掛け算
LEDのちらつきは、機材の良し悪しだけではなく、設定と運用で大きく変わります。
本番で焦らないために、シャッター固定→フリッカー→LED設定の順でチェックし、事前テストで潰しておくのが最短です。