イベント機材はどこまで自前で用意する?どこからプロに任せる?【主催者向けガイド】
企業イベントや配信を何度か経験した担当者の方から、よくこんな相談をいただきます。
「カメラやスイッチャー、そろそろ買った方がいいですか?」
「毎回レンタルするより、自社でそろえた方が安くなりますよね?」
「社内に詳しい人がいるので、機材だけ持ち込みでオペだけお願いできますか?」
結論から言うと、答えはどれも
「ケースバイケースだけど、考え方の軸は決めておいた方がいい」
というものです。
イベントの映像・音響・配信まわりは、
- どこまで自前で機材を持つのか
- どこからプロのレンタル会社・オペレーターに任せるのか
という“境界線”を決めておくと、ムダな出費やトラブルをかなり減らせます。
本記事では、イベント・展示会の映像機材を中心に
- 自前で購入・運用するメリット/デメリット
- レンタル・オペを使った方がいいケース
- 「機材は持ち込み・オペだけプロ」という組み合わせパターン
- ETTOで実際によくある相談パターンと対応例
を、現場目線で整理していきます。
映像機材レンタル全体の考え方や料金の目安は、以下の保存版ガイドも参考になります。
目次
- 自前かレンタルかで迷うのは「悪いこと」じゃない
- 自前で機材をそろえるメリット・デメリット
- レンタル・オペに任せるメリット・デメリット
- 年間開催回数から考える「購入ライン」の目安
- パターン①:全部レンタル+オペまで丸投げするケース
- パターン②:機材は自前・オペだけプロに頼むケース
- パターン③:自前+足りない分だけレンタル(持ち込み機材も含めて設計)
- ETTOの「持ち込み歓迎」スタンスについて
- 迷ったら、まずはイベント1本だけ“丸投げ”してみるのもあり
1. 自前かレンタルかで迷うのは「悪いこと」じゃない
イベントを何回か企画すると、ほぼ必ず出てくるのが次のような発想です。
- 「毎回レンタル費用がかさむ」
- 「社内にも詳しい人がいるし、そろそろ買ってしまった方が…?」
これは悪いことではなくて、むしろ
「ちゃんとコスト意識を持っている証拠」
です。
ただ、ここで勢いだけで機材を買ってしまうと、次のような落とし穴にはまりがちです。
- いざ買っても、設定やオペに詳しい人が辞めてしまい、結局使いこなせない
- ファームウェアや配信プラットフォームの仕様変更についていけない
- 会場ごとの事情(ケーブル長・電源・常設機材)への対応が難しい
結果的に、
「機材はたくさんあるのに、毎回どこかでトラブルが出る」
という状態になってしまうことも少なくありません。
だからこそ、ざっくりでも良いので
- どこまでは自前で持つのか
- どこからプロに頼むのか
という方針を決めておくことが大切です。
2. 自前で機材をそろえるメリット・デメリット
2-1. 自前でそろえるメリット
- 固定費化できる
一定回数以上使うと、レンタルより総額が安くなることもあります。 - いつでも自由に使える
社内勉強会・小規模配信・テスト配信など、ちょっとした用途で気軽に使えます。 - 機材への理解が深まりやすい
同じ機材を使い続けることで、オペレーションが安定していきます。
2-2. 自前でそろえるデメリット
- 初期投資が大きい
カメラ・スイッチャー・音響・照明までそろえると、すぐに数十万〜数百万円クラスになります。 - メンテナンス・アップデートの手間
ファームウェア更新・機材の故障・ケーブル不良など、管理の手間と技術知識が必要です。 - 人材依存リスク
社内の数人だけが設定方法を知っている状態になると、その人が不在のときに回りません。 - イベントによって足りないことが多い
会場が変わるたびに「ケーブル長が足りない」「端子が合わない」「出力が足りない」など、追加購入が発生しがちです。
購入を検討するタイミングで、
「そもそもどんな機材構成がベースになるか?」を整理するなら、下記ガイドも参考になります。
3. レンタル・オペに任せるメリット・デメリット
3-1. レンタル・オペに任せるメリット
- イベントごとに最適な機材構成を組める
会場や規模にあわせて、その都度ベストな組み合わせを提案してもらえます。 - トラブル対応を任せられる
「映らない・音が出ない・配信が落ちた」などのトラブル時に、プロがその場でリカバリします。 - 技術的なアップデートを気にしなくていい
機材の入れ替えや新フォーマットへの対応は、レンタル会社側で行われます。 - 社内リソースをコンテンツ・集客に集中できる
担当者は進行とコンテンツに集中でき、本来やるべき仕事に時間を使えます。
3-2. レンタル・オペに任せるデメリット
- 毎回レンタル費用が発生する
年間の本数が多いと、トータル金額はそれなりに大きく見えることがあります。 - 社内に技術ノウハウがたまりにくい
毎回任せきりにすると、自社側で理解している人が育ちにくい面もあります。
イベント当日のよくある映像トラブルについては、下記の記事で具体的な事例と対策も紹介しています。
4. 年間開催回数から考える「購入ライン」の目安
ざっくりとした目安ですが、
「同じ規模・同じ形式のイベントを、年間何回くらい行うか?」
で考えるのはひとつの方法です。
- 年に1〜3回程度:基本はレンタル+オペで十分
- 年に4〜6回程度:コア機材だけ自前、残りはレンタルというハイブリッドも検討
- 年に7〜10回以上:しっかり設計したうえで、自前システム導入の検討余地あり
ポイントは、
「回数が多いから買う」のではなく、「回数が多い + 同じ形式が繰り返される」場合に検討する
ことです。
たとえば、
- 毎月ほぼ同じ場所・同じ構成の社内説明会を行う
- 同じスタジオで、週に何本も同じ形式の配信をやる
といったケースでは、自前のミニスタジオを作るメリットは大きいです。
逆に、
- 会場が毎回違う
- 規模も100人〜1000人までバラバラ
- 配信の有無も毎回変わる
というケースでは、レンタル+オペでフレキシブルに組んだ方がトータルでは合理的なことが多いです。
5. パターン①:全部レンタル+オペまで丸投げするケース
5-1. こんなときにおすすめ
- 社内に映像・音響に詳しい人がほぼいない
- 「失敗できない」重要イベント(新製品発表/大型カンファレンスなど)
- 会場も規模も毎回変わる
5-2. メリット
- 主催側は「やりたいこと」だけを伝えればいい
- トラブル時も、基本的にはプロ側で完結してくれる
- イベントのたびに、最適な構成を都度考えてもらえる
全体像をつかみたい場合は、下記の保存版ガイドも合わせて読むとイメージしやすくなります。
6. パターン②:機材は自前・オペだけプロに頼むケース
6-1. こんなときにおすすめ
- 基本的な機材(カメラ・スイッチャー・マイクなど)はすでに自社で所有している
- 日常的にも社内イベントで使っている
- ただし本番のセッティングやオペに少し不安がある
6-2. 典型的な相談内容
- 「機材一式は持っているので、持ち込み前提でオペレーターだけお願いしたい」
- 「配信だけはプロに見てほしい」
- 「いつも自分たちだけでやっているが、今年だけ規模が大きいのでサポートしてほしい」
6-3. メリット
- 初期投資を活かしつつ、本番の安心感を確保できる
- 機材に触ってきた社内メンバーと、プロのオペレーターが協力することで、ノウハウが会社側にも蓄積されやすい
6-4. デメリット/注意点
- 自前機材の構成によっては、「やりたいことの一部が機材的に足りない」こともあります。
- この場合は、足りない機能をレンタルで補う提案になることが多いです。
7. パターン③:自前+足りない分だけレンタル(持ち込み機材も含めて設計)
ETTOとして一番ご依頼の多いのが、このハイブリッド型のパターンです。
「自社のカメラ・PC・スイッチャーは活かしつつ、足りない部分だけレンタルで補う」
7-1. 具体的なパターン例
- カメラ2台とスイッチャーは自社所有
→ モニター・プロジェクター・マイク・録画機材だけレンタル - 配信用PCは社内のものを使う
→ キャプチャーボードやエンコーダー、返しモニターだけレンタル - イベントによっては「LEDビジョンだけ」レンタルし、そこに映す映像は自社PC・自社プレーヤーから出す
7-2. 重要な考え方:「全部まとめて一つのシステムとして設計する」
このときに重要なのが、
「持ち込み機材も含めて、全体を一つのシステムとして設計する」
ことです。
ケーブル規格・解像度・フレームレート・音声ルーティング…。
こういった条件がバラバラだと、一番弱いところからトラブルが出ます。
モニター台数やサイズの決め方・LEDの活用については、下記の記事も参考になります。
8. ETTOの「持ち込み歓迎」スタンスについて
ここで、ETTOのスタンスをはっきり書いておきます。
ETTOは「持ち込み機材でも大歓迎」です。
他社で購入された機材や、以前から社内で使っている機材でも問題ありません。
- 他社で購入されたスイッチャーやカメラ
- 社内で以前から使っているマイク・ミキサー
- 昔別会社で組んでもらった配信セット
などなど、どのメーカー・どこの機材でも基本OKです。
8-1. ETTOが実際にやっていること
- 事前に機材リスト・写真を共有してもらい、「どこまでその機材でいけるか」「何が足りないか」を整理
- 足りない分は、ETTOのレンタル機材で補う(ケーブル・変換・分配器だけのことも多いです)
- 当日は、持ち込み機材とレンタル機材をすべてまとめて配線・オペレーション
つまり、
「全部レンタルするか、自前か」の二択ではなく、“混ぜて使う前提で一緒に設計する”
という発想です。
9. 迷ったら、まずはイベント1本だけ“丸投げ”してみるのもあり
ここまで読んで、
- 「うちはどこまで自前でやるべきなんだろう…」
- 「この機材たち、本当に今後も使い続けるべき?」
- 「持ち込み前提で相談してもいいのかな?」
と感じた方もいると思います。
そんなときは、まずは1回だけ「丸投げしてみる」のもおすすめです。
たとえば、次のような情報を共有いただければ、
- 現状の機材リスト(自社機材・持ち込み予定機材)
- イベントの規模・会場・やりたいこと
- 年間でどのくらいイベントを行うイメージか
「この機材は自社で持っておいた方がいい」
「ここから先はレンタル・オペで任せた方が安全」
というラインを、一緒に考えることができます。
関連記事:イベント担当者の方におすすめの記事
- 〖保存版〗映像機材レンタルの完全ガイド|用途別セット・料金目安・最短手配のコツ
- 【主催者向け】イベント当日の映像トラブルTOP5と、“レンタル会社に任せる”ことで防ぐ方法
- 展示会の映像機材セット早見表〖保存版〗|小間サイズ別の台数・構成・予算
- 展示会モニターレンタルのサイズ早見表|距離・台数・高さ・分配まで完全ガイド
「自前でどこまでやるか?」「どこからプロに任せるか?」で迷っている方は、
ぜひ一度、具体的なイベント内容や機材状況を含めてご相談ください。