【保存版】常設LEDの保守・故障対応ガイド|よくある不具合・原因・費用・保証の考え方

常設LEDは「つけたら終わり」ではなく、運用しながら“止めない”のが本番です。

しかし実際は、納品後にこういう相談が増えます。

  • 突然ブラックアウトした/一部だけ消えた
  • チラつく・色が変・明るさが揃わない
  • 雨の後から調子が悪い(屋外)
  • 「保証ってどこまで?」「修理費いくら?」が不明

この記事では、よくある不具合→原因→まずやること→費用の考え方→保証と契約の注意点まで、発注者(店舗/オフィス/施設)向けに分かりやすく整理します。

先に結論:トラブル対応は「順番」で9割決まる
①電源(落ちてないか)→ ②範囲(全部か一部か)→ ③信号(入力・ケーブル・設定)→ ④制御(送受信/プロセッサ)→ ⑤ハード(モジュール/電源/ハブ)→ ⑥環境(熱・水・埃)

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目次

  1. まず押さえる:常設LEDの構成(どこが壊れる?)
  2. 緊急時:止まった時の一次対応テンプレ(5〜10分)
  3. よくある不具合10選:原因と対処
  4. 費用の考え方:修理費は何で決まる?
  5. 保証の考え方:部材保証/工事保証/運用保証
  6. 保守で止めない:定期点検・予備品・運用ルール
  7. 発注時に揉めないチェックリスト(契約・運用)
  8. 関連記事・内部リンク(次に読む)

まず押さえる:常設LEDの構成(どこが壊れる?)

常設LEDの不具合は「画面」だけの問題に見えますが、原因はだいたい電源・信号・制御・環境のどれかです。

ざっくり構成

  • 表示部:LEDモジュール(パネル)
  • 制御:受信カード(受信)/送信機(送出)/プロセッサ(映像処理)
  • 電源:電源ユニット、分電、回路、アース
  • 信号:HDMI/SDI/光/HDBaseT等の入力、配線
  • 環境:熱(排熱)/埃/湿気・雨(屋外)/塩害

つまり、LED自体が壊れているとは限らないのがポイントです。順番に切り分けると、復旧が早く、無駄な交換も減ります。

緊急時:止まった時の一次対応テンプレ(5〜10分)

「止まった!」のときに、現場でそのまま読める順番です。

STEP0:安全

  • 焦って分電盤や配線を触らない(会場ルール・資格範囲で)
  • 異臭・発熱・焦げがある場合は即停止、電源を切る

STEP1:症状の分類(これで8割進む)

  • A:全体が真っ黒(完全ブラックアウト)
  • B:一部だけ消える/縦帯・横帯
  • C:映るがチラつく/色がおかしい
  • D:映像が止まる/たまにブラックアウトする

STEP2:電源確認(最優先)

  • ブレーカー・漏電遮断器が落ちていないか
  • 電源タップや電源ユニットのLED(通電)
  • 最近、負荷の大きい機器(暖房・厨房・音響)が追加されていないか

STEP3:信号の最短経路テスト

  • 入力(HDMIなど)を差し直す
  • 入力を別系統に切替(HDMI1/2)
  • 可能なら短いケーブル・別PCでテスト(ケーブル/端末切り分け)

STEP4:制御機器の再起動(順番が大事)

  1. 入力機器(PC)
  2. プロセッサ(映像処理)
  3. 送信/受信系(システム構成により異なる)
  4. 最後に表示(電源)

※現場での「電源ON/OFF順」は機種構成で変わります。ETTOでは導入時に復旧手順(SOP)を紙でも渡せます。


よくある不具合10選:原因と対処

① 全体が真っ黒(完全ブラックアウト)

  • 主因:回路が落ちた/電源ユニット故障/分電不良
  • まず:ブレーカー・漏電遮断器・電源ユニットの通電確認
  • 次:制御機器(プロセッサ)に電源が入っているか

② 一部だけ消える(モジュール欠け、縦帯/横帯)

  • 主因:受信カード不良/フラットケーブル抜け/電源供給の偏り
  • まず:どの範囲で欠けるか写真を撮る(毎回同じ場所=ハード寄り)
  • 次:コネクタ緩み・配線のテンションを疑う(振動・熱で緩む)

③ 色がおかしい(赤っぽい/青っぽい、階調が変)

  • 主因:プロセッサ設定/キャリブレーション差/ガンマ・色温度設定
  • まず:入力ソースを変えて再現するか(素材の問題か切り分け)
  • 次:設定バックアップの有無(導入時に保存しておくと復旧が速い)

④ チラつく・ノイズが出る(点滅/横線)

  • 主因:信号品質(長距離/変換)/同期ズレ/電源ノイズ
  • まず:入力ケーブル交換・短縮テスト
  • 次:電源回路の分離(大きな負荷と同居していないか)

⑤ たまにブラックアウトする(復帰するが再発)

  • 主因:ケーブル/端子の接触不良、熱、PCの省電力・更新、切替機器
  • まず:短ケーブル直結テスト(中間機器を全部外す)
  • 次:排熱を確保(機器の吸排気が塞がってないか)

⑥ 明るさが揃わない(ムラ、パッチワーク感)

  • 主因:モジュールロット差、キャリブレーション不足、経年差
  • 対応:調整で揃うケースと、部材交換が必要なケースがある

⑦ 一部が極端に暗い(電源供給不足)

  • 主因:電源ユニット劣化/分岐配線の不良/負荷偏り
  • まず:暗いエリアが固定か(固定なら電源/配線)

⑧ 雨の後におかしくなった(屋外)

  • 主因:浸水、結露、ケーブルグランド不良、排水設計不足
  • まず:通電を続けない(腐食・ショート拡大のリスク)
  • 次:どこから水が入ったか(上部/側面/配管/背面)を確認

⑨ 音は出るのに映像だけ真っ黒(入力トラブル)

  • 主因:HDCP、変換器の相性、入力解像度不一致
  • まず:別素材でテスト(保護コンテンツ切り分け)

⑩ そもそも「操作する人がいない」問題

  • 主因:運用ルール不在、担当者不在、復旧手順が共有されてない
  • 対策:誰でもできるSOP(紙1枚)+バックアップ設定+連絡フロー

費用の考え方:修理費は何で決まる?

修理費は「壊れた部品の値段」だけでは決まりません。見積がブレるのは、現場条件と作業条件が大きいからです。

費用を構成する主な項目

  • 出張・調査:現地で切り分け(再現試験、ログ確認)
  • 部材:モジュール、電源、受信カード、ケーブル等
  • 作業工賃:交換、再設定、色合わせ、固定・養生
  • 高所・夜間:高所作業車、夜間作業、会場制限
  • 停止影響:営業時間外対応、代替機、暫定復旧

ざっくりの「費用レンジ」の出し方(考え方)

  • “一部欠け”:まずは受信/配線/電源を疑う → 部材交換なしで直ることも多い
  • “ムラ・色”:設定/キャリブレーションで収まる場合と、部材交換が必要な場合がある
  • “屋外浸水”:原因箇所(侵入口)を潰さないと再発 → 工事要素が増えやすい
ポイント
「安く直す」より先に、再発を潰す(原因を確定する)のが結果的に最安です。
応急処置だけで終えると、次のイベントや繁忙期に再発して高くつきます。

保証の考え方:部材保証/工事保証/運用保証

常設LEDの“揉め”は、保証の言葉が曖昧なことが原因です。保証は大きく3種類に分けて考えると整理できます。

① 部材保証(機器の初期不良・製品保証)

  • 対象:モジュール、電源、カード等
  • 注意:交換部材は保証でも、作業工賃は別という契約が多い

② 工事保証(施工不良・固定・配線)

  • 対象:配線の不備、固定の甘さ、施工起因のトラブル
  • 注意:他社が触った後は責任範囲が曖昧になりやすい

③ 運用保証(止めないための保守)

  • 対象:定期点検、設定バックアップ、遠隔サポート、緊急対応の優先度
  • 注意:「保証」ではなく保守契約(サービス)として整理するのが明確

保守で止めない:定期点検・予備品・運用ルール

年1回でも効果が大きい点検メニュー

  • 端子の緩みチェック(振動・熱で緩む)
  • ファン・吸気の清掃(埃詰まり=熱落ちの原因)
  • 電源・分電の負荷確認(回路の偏り)
  • 設定バックアップ(解像度・色・マッピング)
  • 屋外は侵入口チェック(上部・側面・配管・背面)

予備品(持っておくと“止まらない”)

  • モジュール(数枚)
  • 受信カード
  • 電源ユニット
  • 信号ケーブル(短い予備、変換アダプタ)

予備品を持つかどうかは、「止まったら困る度」で決めます。

  • 止まると営業に直撃(店頭/サイネージ)→ 予備を持つ価値が高い
  • 止まっても翌日対応で良い → まずは保守契約でOK

発注時に揉めないチェックリスト(契約・運用)

導入前にここだけ決めておくと、後で揉めません。

契約で決める

  • 保証の範囲(部材/工事/運用)
  • 緊急対応の連絡フロー(夜間・休日の扱い)
  • 出張費・調査費が発生する条件
  • 設定のバックアップ(誰が保管するか)

運用で決める

  • 操作担当(触れる人)を決める
  • 入力機器(PC)のルール(スリープ禁止、更新制御など)
  • 電源回路を増やす時は事前相談(後付けの負荷増が多い)
ETTOの方針(誇張なし)
「最安」より、止めない設計・直せる体制を重視します。
その結果、運用コストが下がる(再発が減る)ケースが多いです。

関連記事・内部リンク(次に読む)


まとめ:保守は「止めない」ための投資

常設LEDは、止まった瞬間に信用コストが発生します。

原因の切り分け順を持ち、保証の範囲を明確にし、定期点検と予備で止めない体制を作る。これが最短ルートです。

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